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ゴルフ場コース管理業務の外注化をお考えのオーナー並びに支配人の方へ コース管理業務外注化の要点 散水風景

近年、アウトソーシングという言葉と共に、ゴルフ場のコスト削減策としてのコース管理部門の外注化が注目されるようになりました。しかしながら、コース管理部門の外注自体は決して目新しいことではなく、当社では創業初期より、当社の主要業務としてこれに携わってきており、現在でも数ヶ所のゴルフ場でコ-ス管理業務を請け負っております。

そこでここでは、ゴルフ場のオーナーおよび支配人各位のご参考までに、これまでの経験を通じて当社なりに考えましたコース管理業務外注化の成否を決めるポイントをいくつかご紹介したいと思います。

第一のポイントは、管理を受託する業者側が、いかに「良いものをより安く」を安定して実現できるかということです。当然のことでしょうが、このことがやはり、コース管理外注の成否を決める重要なポイントとなります。

当社のような受託する側としては、もちろん、これの実現に向けて最大限の努力をするわけですが、管理の対象が生き物の芝草であることから、正直なところ、結果はお天気次第という場面も少なくはありません。正に「言うは易し、行うは難し」であるのですが、委託するゴルフ場側としては、「この条件が満たされないことには委託する意味がない」とばかりにこの問題のみを取り上げ、評価されることが多いようです。ですから、異常気象の年などは、損害賠償にまで話が及んだり、契約自体の存続が問われるほどの事態にまで発展することがあり、受託業者は皆、悲鳴を上げることになります。

こうした問題を回避する最善の方法は、ゴルフ場側にこのことだけが唯一絶対の条件ではなく、これ以外にも外注のメリットがあるのだということを十分にご理解いただくことだと考えております(注:詳しくは「コ-ス芝草管理のコストと品質」のページをお読み下さい)。無論、受託する業者側は持てる技術を惜しみなく投入し、「良いものをより安く」の実現に努力することは言うまでもありません。一応、当社としては、「従来よりも1割以上安い管理費で、1割程度の品質向上を達成する」ことが、委託されるゴルフ場様にほぼご満足いただける目安ではないかと考えております。

第二のポイントは、コ-ス管理で働いているグリ-ンキ-パ-以下、全従業員の処遇をどうするか、です。これについては非常にデリケートな問題が多く含まれるため、ケース・バイ・ケースで柔軟に対処することが理想と考えます。

委託側としては現状維持を希望されることが多いようですが、これはコース管理費の多くを占める人件費に直接関わってくるため、受託側としても非常に難しい問題となります。とにかく、先述のように「良いものをより安く」を実現しなければならない受託業者側としては、一層の合理化、高効率化を図る必要があるわけですから、人件費据え置きのままではこれの徹底も難しく、採算が取れないために契約不成立という最悪の場合も出てきます。しかし、これはあくまでも極端な例で、委託側と受託側とが相互に知恵を出し合えば、必ずや解決できる問題であると考えています。

第三のポイントは外注後の管理機械の扱いです。委託するゴルフ場側の継続負担、受託業者への貸与、受託業者の一括買い取り等、何通りかの方法が考えられますが、当社としては、従来使っていた機械を受託業者側が全て買い取ることが最良の選択であると考えております。そうすることで、業者側は機械の配備等が自由になり、より一層の合理化が可能となりますし、ゴルフ場側は一切、機械更新のための費用捻出や故障修理による不測の出費等を心配する必要がなくなるわけです。

最後のポイントは、委託する側であるゴルフ場と受託する側の業者とが「いかに良好な信頼関係を築き、維持できるか」です。そしてこのことが、これまでに挙げた成否ポイントの中で最も重要かつ困難なものだと考えています。

委託側、受託側相互の信頼関係とは、両者が例えどのような満足すべき契約書を取り交わしたとしても、一朝一夕に築けるというものではありません。しかし、この相互の信頼関係がなければ決して良い結果とはならず、契約が長続きしないことも事実です。要するに、ここで言う信頼関係とは、外注化を成功させるために必要不可欠な条件でありながら、その条件を満たすには、ある程度の長期に亘る相互の努力と実績が必要とされるという、ある種の矛盾した面を持っているのです。

ですから、この問題の解決には、相互の理解と協調、そして何より、満足できる結果を導こうとするお互いの努力が必要だと考えます。そうした努力の積み重ねが実績となり、初めて両者間に良好な信頼関係が生まれるのだと思います。当社では、こうした相互の努力の積み重ねから得た強固な信頼関係に基づいた業務の更なる合理化と高効率化によるコスト削減の達成こそがアウトソーシングの利点であり、これこそがまた、当社の目指すべきコース管理業務受託の理想型であると考えております。

以上、甚だ簡単ではありますが、ゴルフコ-ス管理業務外注化における成否のポイントをご紹介いたしました。これに関連する記事として、ゴルフ場におけるコース管理コスト削減の考え方についてご紹介したページ「コ-ス芝草管理のコストと品質」もございます。併せてお読みいただければ幸甚に存じます。

株式会社那須ナーセリー
会長 落合 正

本件に関するお問い合わせ先:TEL 0287-78-0482
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