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482だより

2000年8月号

今回は再びゴルフコ−スのグリ−ンに使われる芝草に話題を戻したいと思います。

世界中のゴルフコ−スのグリ−ンに使われる芝草が、ベントグラスへと大きく傾いていることは前にも述べました。では、ベントグラス以外では、どのような芝草が利用されているのでしょうか?

まず一つに、日本のゴルフコ−スで古くから利用されているコウライシバ(Zoysia matrella)があります。関東以西のゴルフコ−スなどではいまだに多く利用されています。

その他に、バミュ−ダグラス(Cynodon dactylon)という芝草もあります。日本では沖縄などの極く限られたゴルフコ−スでしか使われておりませんが、ハワイやグアム、アメリカ南部等の暖地のゴルフコ−スでは、ベントグラスよりもむしろメジャ−なものとして利用されております。また、バミュ−ダグラスのグリ−ンの場合、冬期の間だけペレニアルライグラスをオ−バ−シ−ドするという手法がとられることもあります。

ただ、これらのバミュ−ダグラスを使用しているゴルフコ−スでも、できることならベントグラスのグリ−ンにしたいというのが本音でしょう。最近はベントグラスの管理技術も向上し、耐暑性の高い品種も作出されておりますので、以前に比べれば随分とベントグラスの利用範囲も広がっております。それでも、ベントグラスの耐暑性には限度があり、一年中暑い地域のゴルフコースでベントグラスを採用するということは、非常に難しいのが実情です。

その他のグリ−ンに利用される芝草として極めて特異な存在にあるのが、スズメノカタビラ(Poa annua)です。

この草はほとんどのゴルフコ−スでは大害草として扱われ、除草剤による駆除が行なわれるわけですが、ある特定の環境を与えられると、素晴らしいパッティングクォリティをもった芝草へと変身することができます。有名な例としては、今年のUSオ−プンの舞台になったペブルビ−チゴルフクラブが挙げられます。

このゴルフコ−スは、従来からグリ−ンをはじめ、ティグラウンド、フェアウェイ、ラフに至るまで、殆どこのスズメノカタビラで覆われており、しかもグリ−ンの状態はどのベントグラスグリ−ンにも負けないようなクォリティをもっていました。ただ、10年程前からティグラウンド、フェアウェイ、ラフにペレニアルライグラスをオ−バ−シ−ドするようになり、しかも従来とは違ったメンテナンスの手法をとっているようで、現在は20年前に見られたようなクォリティはないように見られます。

スズメノカタビラとベントグラスグリ−ンとの間にはいろいろな興味ある問題を含んでおり、次回はこれらのことを話題としたいと考えています。

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