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482だより

2000年9月号

今年の全英オープンは、2000年の区切りの年ということで、スコットランドのセントアンドリュースで行なわれ、タイガー・ウッズの圧勝と、タイガーが最年少でグランドスラムを達成という記念すべき結果で終りました。

今回のトーナメントをテレビで観戦された方も多いと思いますが、あのゴルフコースが、単に伝統のあるゴルフコースというだけでなく、プレー上も極めて難易度の高いコースであることは、テレビを見ていても十分に理解できたかと思います。世界のアマチュアゴルファーにとって、1度はラウンドしてみたいコースの一つではないでしょうか。

同時に、同ゴルフコースは、コース管理や芝草に興味をもつ者にとっても、非常に関心の高いコースであります。

第1回の全英オープンが行なわれたのは、実に130年も前のことです。この頃、日本では明治がやっとスタートしたばかりです。まず我々が最初に疑問に思うことは、ゴルフコースのグリーンをどのようにして刈り込んでいたのかということです。

いずれにしても、あの地域の気象条件と土壌条件が、芝草の生育にとって、ほとんど手をいれなくても、生態的に変化することなく、生育し続けていることが大事なことだと思います。

現在の芝草管理の状況でも、今年はまだ一度もスプリンクラーは使わず、マウンドの一部に水をまく程度ということです。また、肥料にしても、フェアウェイ、ラフは過去10年間まったく使わず、グリーンとティーグラウンドだけに僅かに使っているとのことです。

このような条件の中で生育する芝草としてはチューイングフェスキューの類が最適であり、これにベントグラスが混合している状況のようです。

ただし、このような条件であっても、アメリカ式の管理技術を取り入れていけば、たちまちのうちに、芝草の生態は大きく変化する筈です。例えば潅水を毎日行い、肥料を充分に与え続ければ、フェスキュー類は減り続け、ベントグラスやスズメノカタビラがまたたく間にゴルフコースを覆いつくし、全く異なったゴルフコースに変貌する筈です。

ただ、セントアンドリュースのオールドーコースに限って、そのような技術を取り入れる筈がなく、今後も幾百年も現状維持が続くとみるのが正しいでしょう。

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