HOME >> 482だより最新号 >> バックナンバー(2005年9月号)

482だより

2005年9月号

夏になると天気予報によく出てくる言葉がありますが、このところよく耳にするのが「熱中症」や「紫外線」といった言葉です。反面、最近ほとんど耳にしなくなったのが「不快指数」という言葉です。

「熱中症」は古くは「日射病」といわれ、強い日射しに当たって体調が崩れ、倒れてしまったり、酷い場合には命の危険もあります。「紫外線」はこれに当たると皮膚がん等になるとされ、ひどく恐れられています。ですが、これらは普段から戸外で運動したりすることによって多少なりとも影響を少なくできるのではないかと思います。そしてこのことは、芝草、特にベントグラスのような暑さに弱い芝草においても言えるように思います。

「不快指数」とは湿度も温度も高い日本の夏の気象条件から生まれた「夏の蒸し暑さ」を示す指標ですが、この指標は人間だけでなく、ベントグラスにもよく当てはまります。ベントグラスはもともと暑さに弱いのですが、それでも暑い日が続くようになると少しずつ暑さに慣れてくることも事実で、特に乾燥している状態の時にこうした傾向が見られます。それゆえ、単なる暑さではなく、「蒸し暑さ」の尺度である不快指数はベントグラスのダメージを考える上でとても有効な指標だと言えます。

不快指数が高いことはベントグラスにとっても大変不快な状態であることを示します。特に夜間も気温が下がらない熱帯夜は人間にとっても大変に不快なものですが、ベントグラスにとっても同じで、著しい体力の消耗につながり大変危険です。

こうしたことから、夏季のベントグラスの管理においては、いかに芝草管理者が「不快指数」の高い状況の発生を予測し、対処できるかが重要だと言えます。特に梅雨明け直後や台風一過の時にはベントグラスにとって不快指数の高い熱帯夜が発生しやすく、迅速かつ適切な対応が求められます。

それともう一つ、ベントグラスの夏期の管理においてはドライスポットへの対応も重要であり、芝草管理者はこれについての予測も必要です。こちらは暑さと乾燥の度合いが指標になるものですが、どちらも重要な問題なので、管理者は日々の観測と予測を怠らないことが大切です。

| 最新号へ戻る |
▲上へ戻る